中尊寺と共に、2011年夏に「世界遺産」に登録された「毛越寺」(もうつうじ)は、天台宗別格本山で山号を医王山といい、中尊寺と同じく慈覚大師により嘉祥3年(850)に開かれました。
そして平安時代後期に、奥州藤原氏、二代目基衡と三代目秀衡がさらに壮大な伽藍を造営しました。当時の伽藍は、中尊寺をしのぐ規模で、「吾が朝無双」と称されたといわれます。その「吾が朝無双」とは「我が国に並ぶものがない」という意味です。
境内に広がる大泉が池は、見事に修復整備されて、まさに平安時代の浄土庭園の素晴らしさを今に伝えています。
池に水を引き入れる「遣水(やりみず)」も当時のままで、毎年5月には、平安時代さながらの「曲水(ごくすい)の宴」が催されます。