♪ 小さな私塾の先生から見た子ども達、風景、異文化の世界 ♪
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  奇異なエンレイソウ   2011   (追加記事あり↓)





ニセコの名所、ミルク工房から羊蹄山を…







エゾノリュウキンカ





 インターネット情報で、ニセコ方面にとても不思議な変異種(奇形)のエンレイソウがあると知り、ニセコに住む友人に連絡をとって案内してもらうことになりました。
 彼女はここで有機農業を営んでいます。その日は私の為に一日お休みにして、「奇異なエンレイソウ探し」につきあってくれました。ニセコ・ビュープラザ(道の駅)で待ち合わせをし、三カ所に点在するというエンレイソウを見つけに出発しました。最初は、ニセコから山を越えた岩内森林公園です。ここは、かの「泊原発」が湾を挟んで間近に見える位置にありました。距離としては原発から約1km位でしょうか。

 その森林の入り口を入ると間もなく春のスプリング・エフェメラル(春植物)たちが出迎えてくれました。エゾエンゴサク、エゾイチゲ、ヒトリシズカ…、そして、ありました。ありました!エンレイソウの群落が…。かなりの範囲にわたってほぼ8割ぐらいが見ごろとなっていました。
 そして、そのエンレイソウ群落の、なんと3分の1位が、奇異な姿のエンレイソウでした。

 エンレイソウは、もともと変異種が発生しやすい植物らしいのですが、これほどの割合で混在するのはちょっと驚きでした。環境の変化にとても敏感な証拠なのですね。やはり、泊原発近郊というロケーションの関係でしょうか?気になりました。

 その他にも、菊咲きのように細身の花片が何枚も重なった変異種や、がく片や花片が何枚にも炸裂した全体が緑色のものなどが見つかっているようですが、結局、場所が特定できず、今年はこれで終わりとしました。楽しみは来年にとっておきましょう。

(実際には、これは変異種ではなく、奇形(突然変異)
というカテゴリーのようですね)

 






 












普通のエンレイソウ
3枚の花弁、3枚のがく片、3枚の葉
これが典型的なエンレイソウ








通常の3枚葉が2段につき、計6枚葉







通常は3枚の花片が、6枚です



 

 



花片とがく片を囲むように2段目の小さい葉が…



 




2枚の花片と、2枚のがく片、そして
3枚目のがく片と花が合体したようなストライプ状が一枚
これは、泊原発に面した数百m以内の斜面から


 




6枚の花片で、一枚は半分が緑色



 




「泊原発」がこんなに近くに…




 




山越えの途中はまだ雪景色




 奇異なシラネアオイ  2011
 




これが普通のシラネアオイです
それぞれの茎に一輪ずつ花がついています



 


  次にご紹介するのは、やはり今年初めてであったシラネアオイの変異種です。これは伊達の紋別岳でした。

 シラネアオイは、通常、一本の茎に数枚の葉と、一輪の花が咲きますが、ここ紋別岳で見たのは、一本の茎に葉が数枚つくまでは同じですが、花が二輪ついているものでした。それもいくつかの群落は、ほとんどが2輪の花、つまり双子花だらけだったのです。
ちょっとびっくりでした。

 ここ紋別岳は、シラネアオイの群落が山道のあちらこちらに点在する山ですが、特にその変異種が多かったのは、頂上に近いエリアでした。私の推測では、やはり、風に乗って近隣の工場地帯から流れてくる微粒子に敏感に反応し、変異を引き起こしたのかもしれないという気がしますが。なにせ、全くの門外漢なので、本当のところはわかりませんが…。

 
 




ほっぺをすり寄せた仲良し「双子」


 




この株もかなりの割合で「双子花」が…







これは群落(株)のほとんど全部が「双子」








エゾゼミの抜け殻








 
 

  こちらはシラネアオイですが、この花を取り囲む小さなフリル状の葉っぱが変異を起こしていて、花弁よりもきれいで鮮やかな薄紫色がまじっています。よく観察してみると、どうみても葉っぱではなく、花と同じなめらかな花びらに変化しているもののようです。
最初は、枯れかけた花びらがくっついているのかと思いましたが…。

 その後、変種とか突然変異とか、用語の概念が自分でもかなりあいまいだと思い、確かめようと検索するうちに、原発の付近で、突然変異や奇形の植物が現れたという情報を見つけました。

二段になったシロツメクサの花。
葉が花びらに変化したチューリップ。
巨大化したタンポポ。
一本の茎から二つの花(双子)が咲いたガーベラ。
などなど…枚挙にいとまがありません。



  ここは北海道の南部で太平洋に面した場所。
本州や太平洋からの南風は何物にも遮られることなく直撃するようなロケーションです。
 …ということは、可能性として、原発事故以降の放射能が気流にのってやってきたということも…?

 確かに、奇形は全て太平洋に面した南斜面か、もしくは頂上付近の、尾根で一本の木も生えていないような露出した地表に多かったのは事実ですが…。
太平洋側に面していない、山の斜面に隠れた大群落には、見た限り奇形は見当たりませんでした。


 
 




花びらより美しい葉っぱの変異
葉のちょうど半分が花びらに変異しています

 




こちらは、私が英語を教えている
ある国立大学の研究塔前の
ムラサキツユクサです。
正常な色です。


 

  そして、そのニセコの友人の話では、岩内の薔薇愛好家の庭先に咲いたバラの花は、咲いたバラの花の真ん中からさらに枝が伸びて、その先につぼみがついたということ。
これと同様の奇形が沢山、「3.11」以降の本州各地で見られるようになったそうです。

そのうちに、インターネットでこんなページを見つけました。
 
 ムラサキツユクサと放射能 ← (クリック)

 ピンクになったムラサキツユクサ ←(クリック)

 …是非、雄しべと花の色を比べてみてください。




 



良く観察すると本当にきれいです
本物はもっと青みがかかったブルーです


 



この真ん中に直立している白いのが雌しべ(1本)
黄色い葯(やく)がついているのが雄しべ(6本)
その周りを取り囲んでいるのが
「雄しべの毛」です



   
   資料によると、このムラサキツユクサは北米原産の植物で、観賞用だけでなく生物実験
  材料として多くのすぐれた特徴をもっているため広く栽培されていて、その生物実験を行う
  者は是非知っておかなければならない植物とされているようです。


 
 
 上述の市川定夫博士へのインタビューに関する記事によると・・・

 『(市川先生は)、アメリカのブルックヘブン国立研究所生物部のスパロー博士と共同で放射線生物学の遺伝研究を始め、その中でムラサキツユクサを取り上げました。ムラサキツユクサの、青とピンクのヘテロ(遺伝子の組み合わせ)は、微量の放射線と遺伝の関係を調べる上で格好のもので、放射線が生物細胞に与える影響を個々の細胞単位で直接的かつ確実に観察することが可能だったことです。』

 『ムラサキツユクサのおしべの毛は一列に並んだ細胞から成り立ち、おしべの毛は先端部分の細胞分裂を繰り返して発達しますが、それが放射線などの影響で青の優性遺伝子に突然変異が起こるとピンクになり、それを容易に観察できるという特徴を持っているのです。それまで低線量あるいは微量の放射線の影響についてほとんどわかっていないのに、「微量なら安全」「微量なら無視できる」と宣伝されてきましたが、これにより、微量でも突然変異を起こすことを証明したのでした。』


…ということでした。詳しくはクリックして読んでみてくださいね。
これからは、近くにこのムラサキツユクサを見つけたら、観察することをお勧めします。