花と光と風と…
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花の砥石山  May 2012

 



サンリン(三輪)のニリンソウ




  私が札幌近郊にあるこの砥石山の存在を知った
のは、去年のこと。北海道には約10種類ものエン
レイソウがあると知り、その中の「トイシノエンレ
イソウ」が発見されたのが、この砥石山ということ
でした。室蘭の地球岬の自然散策路にもそのトイ
シノエンレイソウがあり、去年、めでたく対面する
ことができました。でもやはり、そのメッカである
砥石山に咲くその花を一目見たいと思い、登って
みることにしました。この山は採石場が麓にあり、
景観美はあまり期待していませんでしたが、どう
してどうして…、登山口から早春の花に溢れた山
道が続き、それもとりわけ一つ一つの花が、とて
も見事な被写体としての美しさを備えていました。
 最初は、お目当てのエンレイソウに出会えたら、
途中で引き返すつもりでしたが、なかなか出会えず
その代わり、あまりにも美しい風景と可愛らしい
花々の姿に誘われて、どんどん登り続け、ついに
は頂上近くの三角山に通じる尾根づたいにたどり
着きました。その途端、ヒグマとの遭遇が頭をよ
ぎり急いで中腹まで走るように降りてきました。
頂上付近にはまだ雪渓が残り、花々もまだ硬い芽
をつけ始めたところでした。…実は、その山道脇に
はまだ真新しい糞が落ちていたのです〜(驚!)
でも、せせらぎの聞こえる花畑のような中腹当たり
に戻ったら、安心感がよみがえってきて、また気を
取り直してそのお目当ての花を必死で探しました。

 結局、ここではトイシノエンレイソウに出会うこ
となく帰路につきました。出発して4時間半、お昼
ご飯も食べず、休憩もとらずヘトヘトの状態で
登山口まであと2キロほどの所に差し掛かった
時、マイカーの駐車をお願いした現場事務所
の方が車で探しに来てくださいました。
実はほんの10日ほど前に、事務所近くに無断
駐車して山に登った方が帰らぬ人になったとい
う事件があったばかりだったため、1〜2時間
でもどると伝えた私が4時間過ぎても戻らず
心配してきてくださったとのことでした。
事務所に着くと、所長さんらしき人も私の無事
な姿を見て嬉しそうに出迎えてくださいました。
お二人の無償の親切にとても嬉しい思いが
こみ上げてきました。
 感謝、感謝!!…そして反省、しきり…  

 
 




本当に美しいワインレッドのエンレイソウ


 






 




今年初の福寿草


 



山道で心地よい森林浴…


 















 
 



シラネアオイ















 




ほんのりピンクに染まったニリンソウ








 




スミレサイシン


 



フキノ花

 






    
 












サンカヨウ


 
 



存在感のある桂の木


 







 




至るところに見かけた緑のニリンソウ


 




花咲き乱れる山道を…






 

木の切り株も素敵なオブジェ



 




(2012/5月 地球岬) 
(アオミノ)トイシノエンレイソウ


 




(地球岬) トイシノエンレイソウ
去年に続き今年も再会






白いオシベが可愛いアクセントです!

山の花歩きの心得は、「取らない」 「採らない」 「盗らない」、

とっていいのは、カメラで「撮ること」だけです!