花と光と風と…
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雨竜沼湿原  July 2012

 



ウリュウコウホネ (雨竜河骨)




 いつか一度は訪れて見ようと思っていた「雨竜沼湿原」に、ついに行ってきました。数年前に図書館で借りたこの湿原の幻想的な写真集が脳裏に焼き付いていたからです。
 
 所用で出発が遅れ、登り始めた頃には、大勢の登山客が降りてきて、狭い山道のすれ違いが大変なくらいでした。そして2時間の急勾配の登山を経て、湿原の入口にある湿原テラスで、若いカップルに出会ったのを最後に、人っ子一人いない私一人の為の貸切の舞台となりました。広大な湿原が、目の前に広がり、聞こえてくるのは、かすかな風の音と、数種類の小鳥のさえずり、そして木道を歩く私の靴音だけ…。

 お馴染みの早春の花々は、ほぼ終わり、代わって夏の花が咲き始めようとする、ちょうど変わり目の時期で、彩りはやや淋しい感じでしたが、無数のトンボが飛び交い、蝶々や小鳥たちが楽しそうに現れては、華やぎを添えてくれました。

 木の遊歩道は全長4kmでしたが、この見渡す限りの広大な美しい湿原に、たった一人だけだと思うと、嬉しいけれどもちょっぴりこわい気もしてきました。でも、とても貴重なひとときでした。日曜の午後の贅沢な時間を独り占めできたのですから…。
 …なにせ、2週間前の3連休では、毎日500人ほどの登山客が訪れたとのこと。その日だったら、大変だったでしょうね。

 …後で聞いたところによると、このエリアには、ヒグマの出没情報がよく出るそうです。
無事帰還できて良かった〜です!

 




湿原テラス(850m)
左が南暑寒岳(1,296m)、右が暑寒別岳(1,492m)






エゾノシモツケソウ (蝦夷下野草)


 
 




ベニマシコ (紅猿子)
目が合った瞬間…!?

 



クルマユリ (車百合)
 




エゾベニヒツジグサ (蝦夷紅未草)

 




木道を渡る風の心地良さ…

 



アキノキリンソウ (秋麒麟草)
 




エゾカンゾウ 
(ゼンテイカニッコウキスゲとも…)


 




オニノシモツケ
(淡いピンクなのでエゾノシモツケとの交雑種?)


 




怖いくらいに見事で美しい
雲の七変化
様々に形を変え、楽しませてくれました

 




タチギボウシ 

 




チシマアザミ? (千島薊)


 




ノビタキ (野鶲)








左方向は南暑寒岳へ


 
 




大小様々な池塘が点在…


 




大沼

 




イワイチョウ (岩銀杏)


 




カオジロトンボ
高層湿原に生息し
なかなかお目にかかれない珍しいトンボ
木道に止まって、私を見上げています!
 




エゾクガイソウ (蝦夷九蓋草)
エゾノシモツケソウ (蝦夷下野草)


 




湿原を蛇行するペンケペタン川



 




ヒオウギアヤメの群落があちこちに…



 



サワギキョウ (沢桔梗)
ほとんどがつぼみでした。これからが見頃…。