花と光と風と…
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生命…ありがとう!地球   Spring  2017





初夏の川辺 (2016)

…このうっそうと茂った豊かな緑も、
今は、もうありません。
全て伐採されてしまいました。
まるで野鳥たちの楽園のように
季節、季節に様々な鳥たちが集ってきた
この場所は、すっかり変わってしまいました。





カワセミ



 


 先日、とある温泉街を蛇行する川辺に立ち寄りました。しばらく前に見た、ジョウビタキの幼鳥の様子を見たかったからです。
 車を降りて、フェンス越しにその川辺を覗いた私は、文字通り、「頭をガ~~ンと殴られ、目の前が真っ白になった」ような、そんな気持ちでした。
そして、文字通り、「わが目を疑うような光景」に呆然としてしまいました。

 ここは、ついこの間まで、ダイサギやアオサギ、希少種のゴイサギや幼鳥のホシゴイが羽を休め、フィッシングをしたりして多くの感動を与えてくれた場所でした。ところが、この日、目にした光景は1本の木すらはえていない、荒涼とした風景でした。初夏には、青々とした豊かな木陰をつくり、オシドリやウミアイサ、ホオジロガモらが集っていた柳の林も、カワセミの止まる美しい樹形の若木も、全てがことごとく切り倒され、ただ石ころと枯草に覆われた河原が広がっているだけでした。

…一体、誰が、こんな残酷なことをしたんだろう。
一体、誰が、こんな愚かで勝手な行為を決断したのだろう…と、正直、怒りに似た思いが湧いてきました。そして、誰一人、それに対して「抗議」もしなかったのかと、本当に悔しさと悲しみとがこみあげてきました。

 …しばらくして、気を取り直して考えてみると、これが有史以来、私たち人間が行ってきた、人間本位の開発であり、自然への人の支配であり(共生ではなしに)、そして便利さ追求の生き方だったのだと改めて思いました。

 今も、この地球上の至る所で、開発の為、工業化の為、または戦争の為に、私たち人間は、野生動物の生息域を破壊し続けているのだと感じます。そして結局、地球そのものを痛め続けているのかもしれないとすら思いました。

 しばらくして、数年前に知ったミネハハさんという歌手の歌う『ありがとう 地球』という歌が蘇ってきました。本当に久しぶりでしたが、歌いながらその歌詞の意味を深く感じさせられました。


  『ありがとう 地球』 (by ミネハハ)





  ありがとう 地球
  

木は黙って切られ
黙って倒れる
人が空を汚しても
黙ってそこで呼吸する


私たちは 利用するばかりで
この地球に感謝したことが あっただろうか


ただの一度でも 心をこめて
「ありがとう」と言ったことが あっただろうか


傷つけても
傷つけても
傷つけても
黙って耐えたこの星に
何かを返したことが
あっただろうか



土は草を育て
草は生き物を育てる
自分のためとか 何かのためじゃなく
そこに生きて そこに朽ち果てる
そうやって何年も何百年も何億年も生きてきた



空が青い  この地球
海がきれいな  この地球
緑あふれる  この地球
ふるさとの星  この地球



ありがとう
ありがとう
ありがとう 地球












ゴイサギ



ホシゴイ
(ゴイサギの幼鳥名)



晩秋の川辺 (2016)

これらの木々は、全て切り倒されてしまいました





オシドリの親子



オシドリ

 

カワセミ



地球は愛を育て
愛は人を育てる


地球の前では
敵も味方も
自分も他人も
上も下もない


そうやって何年も何百年も何億年も生きるんだ


空が青い  この地球
海がきれいな  この地球
緑あふれる  この地球
ふるさとの星  この地球


みんなが空で
みんなが海で
みんなが緑で
みんなが地球


人が汚した この星を
必ずきれいにして 返すから……



空が青い  この地球
海がきれいな  この地球
緑あふれる  この地球
ふるさとの星  この地球



ありがとう
ありがとう
ありがとう  地球


ありがとう
ありがとう
ありがとう  地球






                 
木は黙って切られ
黙って倒れる
人が空を汚しても
黙ってそこで呼吸する

私たちは 利用するばかりで
この地球に 感謝したことがあっただろうか

ただの一度でも 心をこめて
「ありがとう」と言ったことが あっただろうか

傷つけても
傷つけても
傷つけても
黙って耐えたこの星に
何かを返したことが
あっただろうか


土は草を育て
草は生き物を育てる
自分のためとか 何かのためじゃなく
そこに生きて そこに朽ち果てる
そうやって何年も何百年も何億年も生きてきた


空が青い  この地球
海がきれいな  この地球
緑あふれる  この地球
ふるさとの星  この地球

ありがとう
ありがとう
ありがとう  地球




  産まれてきてくれて ありがとう

 










カワアイサ ♂



カワアイサ ♀



オオバン