白雪姫の小人さんたちのように、
丸いお鼻と丸いほっぺ、
両腕を前に出し、足をのばして
空中飛行をしているようです・・・
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スプリング・エフェメラル(Spring Ephemeral)という言葉を聞いたのは、かれこれ10数年前になるでしょうか。宮沢賢治の童話に出てくる野山の花々をもっと知ろうとカメラを抱えて山登りを始めた頃です。
ネットで野草の検索をするうちに、早春の野山を彩る花々のことをそう呼ぶと知りました。これは直訳すれば「春の儚いもの」というニュアンスです。つまり、春の短い間にだけ姿を見せる植物を総称したもので、春に芽を出し、夏までに休眠を始めてしまう植物の呼称です。広い意味では、夏以降に地上部があってもこれに含む場合があるようです。
そのスプリング・エフェメラルの代表の一つが、この「エゾエンゴサク」ですね。
その他にも、カタクリやフクジュソウ、イチリンソウ、ニリンソウ、アマナ、などなど早春の野山を彩る花々があげられます。
今まで撮りためた写真の在庫を調べると、未掲載のものが沢山出てきました。そのうちこのエンゴサクを中心にアップしようと思います。
このエゾエンゴサク(蝦夷延胡索)は、ケシ科・キケマン属で、北海道では比較的平地でも見られます。
淡いパステル・ブルー、ピンク、薄紫、濃紫、白・・・と、色のバリエーションはとても豊富で驚きます。
この清楚で儚げな美しさから「森の妖精」と称されるようですが、私には「白雪姫の7人の小人たち」に見えてしまいます。
まだまだ冬は始まったばかり。花との出会いはもうしばらくの辛抱ですが、雪の下では、既に命の鼓動が聞こえてきます。
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