花と光と風と…
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ユリの仲間たち Part1   Summer 2010-2018





“ヤマユリ” 山百合 (原種)
学名:Lilium auratum :ユリ科ユリ属
  
(岩手の高原)



ゼンテイカ   (禅庭花)
キスゲ亜科の多年草。
別名、「ニッコウキスゲ」

その形状から、ユリ科と思っていましたが、
最新のAPG 分類ではススキノキ科に含められ、
その前の・新エングラー体系などの分類ではユリ科またはリュウゼツラン科に含められていたとのこと。
…本当にややこしいですね!
故に、この花は「ユリの仲間」ではない
ということで訂正させていただきます



 北海道に来て遭遇した背高のっぽの「オオウバユリ」は、初夏の山野や林縁で良く見かける花です。
そのかなり控えめで地味な薄緑の花は、形状から鉄砲百合の原種かと思ってきました。ところが、広義では「ユリ目」、「ユリ科」とされますが、その次の下位分類項目では「ウバユリ属」となります。かつては「ユリ属」に属していましたが、特徴的に葉の形がハート型であることから学名Cardiocrinum(ギリシャ語でcardia:心臓、crinum:ユリ)として別属とされたとのことです。

 このオオウバユリは、2005年に上映された吉永小百合さん主演の『北の零年』で、淡路島からの開拓団が奔走する原野に生い茂っていた記憶があります。私にとっては、開拓期の北海道を象徴する花のイメージとして映りました。
 北大植物園で初めて出会った「黒百合」もまた、同じユリ科ですが、下位分類では「バイモ属」となるようです。

 ユリは世界中では約100種以上の原種があり、品種は約130品種あるといわれています。(オンライン辞書:Wikipedia)。そのうち15種が日本に自生し、7~8種は日本特産種とのこと。そこで調べてみました。

ヤマユリ、ササユリ、オトメユリサクユリ、カノコユリ、テッポウユリ、タモトユリ、ウケユリ、イワトユリ、エゾスカシユリ、ヒメユリ、オニユリ、コオニユリ、スゲユリ、タケシマユリの15種です。
そのうち日本のみに自生するのは、
・テッポウユリ(沖縄、奄美諸島)
・ヤマユリ(青森~近畿地方)
・サクユリ(伊豆諸島)世界最大の原種ユリ
・ササユリ(中部、四国、九州)
・オトメユリ(ヒメサユリ)(南東北)
・カノコユリ(九州、四国、台湾や中国)
・タモトユリ
・ウケユリ
以上の8種です。
その他・・・
・オニユリ(グアム、中国、朝鮮半島、日本)
・スカシユリ(中部地域以北の海岸沿い)
・タケシマユリ
などがあります。 






クロユリ   黒百合











ヤマユリの交雑種






 




カノコユリ 鹿の子百合の交雑種






 




クロユリ

(札幌の北大校内)





クロユリ

(札幌の北大校内)












ゼンテイカ 禅庭花
 


ゼンテイカ 禅庭花
エゾカンゾウ、ニッコウキスゲ(別名)




 




クロユリ

(十勝の六花亭庭園)






オオウバユリ (新芽)




 
 




ゼンテイカ 禅庭花
エゾカンゾウ、ニッコウキスゲ(別名)










ヤブカンゾウ








オオウバユリ (つぼみ)









オオウバユリ (花)










エゾスカシユリ






エゾキスゲ

(サロベツ原生花園)





オオウバユリ (花)











タケシマユリ (原種)

(百合が原公園)




 
 




エゾキスゲ

(サロベツ原生花園)









オオウバユリ (つぼみ)









クルマユリ

(雨竜沼高原)









クルマユリ

(雨竜沼高原)








オオウバユリ (花後)











オオウバユリの実 (冬)




クルマユリ

(雨竜沼高原)