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ユリカモメ 香雪園の紅葉 ミヤコドリ  2019 晩秋





香雪園の燃えるような赤い紅葉・・・

函館市内にある香雪園は、明治時代に
地元きっての豪商、岩船氏の別荘だった風景式庭園。
北海道唯一の国指定文化財庭園であり名勝です。




 名にしおわば いざ事問はむ 都鳥
   わが想う人は 在りや 亡しやと
       (在原業平 伊勢物語 第九段)

 都という名を背に負っているならば、いざ質問しよう、都鳥よ、「私が思う人は、そこに健在でいるのかどうか」・・・と。これは、『伊勢物語』の著者である在原業平の歌です。業平は、一説には『源氏物語』の主人公である「光源氏」のモデルの一人ともされているようです。
・・・何はともあれ、この歌に詠まれている『ミヤコドリ』は、実際の「ミヤコドリ」か、または「ユリカモメ」かは、色々と議論されているようですね。
伊勢物語の他の部分の描写では、その都鳥は、
白き鳥の嘴と脚と赤き、しぎの大きさなる、水の上に遊びつつ魚を食ふ。京には見えぬ鳥なれば、みな人見知らず」とあります。つまりは「白い鳥で嘴と脚が赤く」、「シギ」の大きさ、「水上で遊びつつ魚を食べる」となり、どちらかといえば、白黒ツートンカラーの都鳥より、ユリカモメに近いような気がします。またミヤコドリは英語名がOystercatcherというだけあって、魚より二枚貝が好物のようです。
 




ユリカモメ 百合鴎 ♂♀同色

チドリ目カモメ科
学名:Larus ridibundus
英名:Black-headed Gull



 








 




素敵な菊の花が、香雪園の庭に・・・











ユリカモメ

この白い頭部に、ほおの部分だけが
ポツンと黒いのが「冬羽」で
夏になると頭部全体が
黒頭巾をかぶったように真っ黒になります!

 
 




ミヤコドリ  都鳥 ♂♀同色
チドリ目ミヤコドリ科
学名:Haematopus ostralegus
英名:Eurasian Oystercatcher

黒と白のツートンカラーのボディに
真っ赤な嘴と足がとってもおしゃれです!
 




真っ赤に燃えるような紅葉の間に
黄金色の
紅葉がアクセント













 
 




ミヤコドリ
英名が Oystercatcher  というだけあって、
この二枚貝が大好物のようです!

ミヤコドリは、夏羽も冬羽も同様の
白黒ツートンカラーです!
 










 









 















ヒドリガモ





 
 




水辺で遊ぶ オオセグロカモメ





 










 









 




シギの仲間










ウミアイサ





























ユリカモメ

(伊勢物語)「白き鳥の くちばしと脚と赤き」









ユリカモメ と カルガモ

(伊勢物語)「水上で遊びつつ魚を食べる」
水中のお魚めがけて
水上からダイブの瞬間!
決してカルガモにアタックしているのでは
ありません












ウミネコと一緒のユリカモメ(夏羽):5月

ウミネコとは、こんなに大きさが違います
ユリカモメの夏羽は、顔が真っ黒に変身します










11月頃、秋に故郷の川に遡上して
産卵するサケを狙って
ユリカモメも渡って来ます。
水中に産卵するサケめがけて急降下!