花と光と風と…
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ミヤマガラス & コクマルガラス   2021  Winter





ミヤマガラス  (深山烏、深山鴉)
鳥綱スズメ目カラス科カラス属
学名:Corvus frugilegus
英名: Rook





 2020年は初頭からコロナ禍で翻弄されましたが、ようやく年の瀬を迎えました。マイホームページの今年の大トリは、ミヤマガラス&コクマルガラスとなりました。

 道央の石狩エリアでは会うことが叶わなかったミヤマガラス・コクマルガラスの大群に出会ったのは、数年前の2016年2月でした。思いもかけずこの大群に出会い、その200羽ほどの大群に、夢にまで見たコクマルガラスの淡色型(別名パンダガラス)が数羽混じっていたのですから…、その時の喜びは例えようもありません!!!

 道南のこの周辺は、とりわけデントコーン(農業飼料用トウモロコシ)畑が広がり、刈り取り後のおこぼれに溢れた魅力的なエリアに違いありません。その為か、近年はこれらの野鳥の一時滞在地、越冬地となっているようです。

 このミヤマガラスとコクマルガラスの渡りルートを調べたところ、なんとコクガンと同様、専門家によるPTT(衛星追跡用送信機:
Platform Transmitter Terminals)という装置を野鳥の個体に取り付け放鳥する方法で調査したと知りました。それにより、1970年代にはミヤマガラスの越冬地は主に九州と思われていたのが、その後の調査で、大きく分けて2ルートあり、この東北・北海道ルートの群れは、日本で越冬した後、ロシアのバイカル湖エリアで繁殖するようです。
今まで想像だにしなかった渡り鳥の習性を知るにつけ、とてつもないロマンが広がる気がします。

最近見かけた原野に群れる野生馬(放し飼い馬?)の写真や、白鳥台セバットの風景をご覧ください!


 




青空を背景に、ナナカマド(七竈)の赤い実に
真っ白い雪がつもったさまは
冬場の風物詩です






 




コクマルガラス(暗色型)

3羽の内、一番下の手前が
コクマルガラス暗色型です!
他の2羽は、ミヤマガラス

比較すると、コクマルガラスの
くちばしは細く短い
 




コクマルガラス (黒丸鴉) 淡色型
スズメ目カラス科カラス属のカラス類
学名:Corvus dauuricus
英名: Daurian jackdaw

 




今年も、ミヤマガラスの群れに混じっている
コクマルガラスを発見!

コクマルガラスは、
日本に飛来するカラス属では最小種
側頭部(人の頬の部分)に灰色の羽毛が混じる

 




大沼はほぼ全面凍結状態!







 




ミヤマガラス

こぼれたコーンの粒をついばんでいます





 




ミヤマガラス

このカメラ目線の、愛らしい瞳を見てください!
なんてチャーミング!
今回はクローズアップに成功!
 





ハシブトガラスは「カー」と澄んだ声、
ハシボソガラスは「ガァー」と濁った声、
ミヤマガラスは更にしわがれた「ガァー」という声、
そしてコクマルガラスは、(私自身の印象では)子犬のような「キャン、キャン」という鳴き声に聞こえます。


また、ミヤマガラスの特筆すべき特徴は、
くちばしです。
他のカラス類は皆、黒い色をしていますが、
ミヤマガラスのそれは、銀白色またはベージュ色で、
かなり目立ちます。
そしてくちばしの根元が白くむき出しになっています。
頭部が四角っぽいのも特徴です。

 












 




コクマルガラス(暗色型)

暗色型は、ほぼ全身が真っ黒ですが、
側頭部(人でいう頬の部分)に
灰色の毛が生えているのが特徴です

 




コクマルガラス 淡色型
シルエットは、カラスそのもの

これら淡色型の写真は以前のもので、
今回は未だ暗色型にしか出会えていません。



 












 




ナナカマドの実は、あまり美味しくないと
言われますが、全ての食料が絶えた
厳寒の冬場では、
野鳥にとってはありがたいごちそうです!




 




雪に覆われたデントコーン畑で
3羽のミヤマガラスがよもやま話・・・!?

この時は、約100~200羽ほどの大群で
群がるようにして集まり、
夢中で雪の中に顔を埋めついばんでいました


 




白鳥台セバット

「セバット」とは地元の言葉で「狭まった場所」を意味します。ここ白鳥台セバットは大沼と小沼がつながっていて、この付近だけは水の流れがあり、冬でも凍結することなく、冬の渡り鳥の休息場所となっています。


 




大沼国際交流センター







 




オオハクチョウ







 




マガモの群れ







野生馬・放牧馬の風景
 




これでも12月中旬、
大雪前の光景です





 




このお馬さん
お腹にベビーがいるようですね!











汐首山の頂上付近にいる野生馬と違い
この農耕地にいる馬は
放牧馬のようですね





 
 




12月末の降雪、積雪後の風景

厳寒の北海道、氷点下の中でも
健気(けなげ)に生きています