♪ 小さな私塾の先生から見た子ども達、風景、異文化の世界 ♪
花と光と風と…
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ニシンの群来 ・ 小樽祝津港 ・ ウミネコ ・ 冬景色     February 2024





ウミネコ   (海猫)
学名:Larus crassirostris
英名:Black-tailed gull
チドリ目カモメ科カモメ属







トド岩

小樽の「祝津パノラマ展望台」から

「群来(くき)」は何故発生する?





 良く晴れた休日、当日まで迷いに迷っていた小樽でのウミスズメの観察会に参加を決意して向かいました。途中所用で遅れた為、その愛鳥会の集合場所には既に誰もいませんでした。やむなく一人でその港周辺を回りました。ところがラッキーなことに、小樽水族館側にあるパノラマ展望台から、なんと「ニシンの群来(クキ)」を観察する機会に恵まれました!

 「群来(くき)」とは、「魚が(特にニシンが)産卵の為沿岸に大群で来ること」と定義されています。すぐ足元の「トド岩」を見下ろすと、その周辺に白い大きな泡状の固まりが漂っていて、波と共に移動しているのが見えました。隣の人が「ニシンの群来だよ」と何回も誇らしげに語ってくれました。この小樽の地に、そして北海道に、かつて巨万の富をもたらしてくれた「ニシン漁」の最盛期を思い出しつつ懐かしむその姿が印象的でした。
 
 その右手には日和山灯台とニシン御殿があり、左側には正にニシンの精子によってエメラルドグリーンに輝く海面が現れ、驚くほどの異彩を放っていました。この「群来」に遭遇できたのは本当にラッキーでした!

 大自然の中にいると、人間はなんてちっぽけな存在だろうと感じざるを得ません。
気候変動のみならず、開発優先の自然破壊、地域紛争や略奪、今なお続く各地での軍事衝突など、環境破壊は止まりません。今回遭遇したセグロカモメのつがいが、おそらくは障害を抱えた我が子を必死で守ろうとしている姿には、並みの人間以上の崇高な親の愛を感じざるを得ませんでした。多くの野生動物の生きざまは、私たちに沢山の生きるべきレッスンを教えてくれます。

 
 
トド岩のてっぺんに集まる
ニシン狙いのセグロカモメたち
トド岩の周辺を白い波が囲んでいます 
日和山灯台(中央トップ)
赤い屋根のニシン御殿(右手)
小樽水族館のトドやアザラシの飼育場(手前)
多くの鴎たちが、群来の上を飛んでは
何度もこの岩に帰ってきます
乳白色の粟粒のような群来(くき)
その上を、鴎が行ったり来たり
ご馳走を狙っています
最初は、ただ白く波立っているだけかと
思いましたが…
こちらは群青の海と、乳白色が混ざり
美しいエメラルドグリーンを
作り出しています!
まるで、トルコの温泉「パムッカレ」のよう…
その白い小さな泡のような
「群来(くき)」のアップ
ハジロカイツブリ 
学名:Tachybaptus ruficollis
英名:Little grebe
カイツブリ目カイツブリ科カイツブリ属
この神秘的な色…
ハジロカイツブリ  (冬羽)

ミミカイツブリとの識別点は、
ハジロはくちばしがやや上に沿っている
ミミは真直ぐです

追分記念碑
「忍路高島およびもないが、せめて歌棄、磯谷まで」

…と北海道を代表する民謡「追分節」の一節が
刻まれています

ミミカイツブリ (冬羽)
学名:Podiceps auritus
英名:Horned Grebe
Slavonian Grebe


ミミは、顔の黒色部と下白色部の境界がはっきり
下嘴基部から眼の先にかけて細い赤い線がある
オオセグロカモメ
まるで今年の干支の龍、
「昇り龍」のような雲でした!
セグロカモメ
展望台の対岸には、
真っ白な冠雪を頂き雪化粧をした連山が…

おそらく、背景は
暑寒別岳だと思います
アザラシ   (海豹)
学名:Phocidae
英名:seal
海棲哺乳類(海獣)のグループ、アザラシ科
小樽水族館

沢山の子ども連れが来ていました
オオセグロカモメ  大背黒鴎
学名:Larus schistisagus
英名:Slaty-backed gull
チドリ目カモメ科カモメ属
アザラシ
アザラシ


以下のカモメの親子(カップルと幼鳥)は、とある漁港で撮影しました。
うまく幼鳥を含むスリーショットを撮ろうと試行錯誤をしてようやくなんとか撮影できました。
1羽の成鳥が幼鳥をかばい隠すように、そしてもう1羽があたりを警戒しているようでした。
帰宅してアップで見てみると、何か幼鳥の翼の部分が不自然で異常があるようです。
ひょっとしたら両サイドの翼に奇形があり飛べないのではと思いました。
その子を必死で夫婦で守ろうとしているのでは、…と思い、深い感慨に浸ってしまいました。
…間違っていたらごめんなさい!(すぐ感情移入してしまいがちな私です…)
しばらくの間、親が翼で覆い隠すようにして
見えなかった幼鳥が、
ようやく姿を現しました。
アップで見てみると
両翼の辺りに小さな突起物が…
何でしょう???
展望台で頭上に飛んできた物体

…最初は「ついにUFOに遭遇!?」かと
思いましたが…???
初めて間近に見たドローン!
 
野幌森林公園
'23夏に、フクロウ(親1羽幼鳥4羽)を
観察した辺りでした

大きな洞のど真ん中です!

フクロウ 2023
パノラマ展望台と他の漁港の2ヶ所で、
別々のドローンを目撃!
どちらも一般人の趣味のようでした
 



エゾフクロウ   蝦夷梟
学名:Strix uralensis japonica
英名:Hokkaido Ural owl