マリー・マントワネット 王妃の村里 2009 |

「愛の殿堂」
Le Temple de l'Amour

ヘラクレスの棍棒で弓を作るキューピッド
l'Amour se taillant un arc dans la massue d'Hercule
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プチ・トリアノンの背後に広がる広大な土地を、マリー・アントワネットは、イギリス式の牧歌的な農園として作り変え、一説には、自分も農婦のように変装しながら、ここののどかな田園生活を堪能したとあります。真意はともかくとして、この広大な敷地に広がる緑あふれる牧歌的な雰囲気は、本当にのどかで安らぎを感じる空間でした。
今でも、マリーアントワネットが、供の者を従えて、楽しそうに逍遥している様が浮かんでくるようです。本当に、楽しげに・・・。
この村里には数多くの農家風の建物が、あちらこちらに散在し、牛や、ヒツジや、がちょうらが本当にのどかに嬉しそうに草を食み、たわむれる場所でした。至るところに「畑」が点在し、カボチャや、キャベツや、ルッコラなどが元気に実っていましたし、ブドウ園もありました。
『ベルばら』でマリー・アントワネットがフェルゼンと再会したという「愛の殿堂」も健在でした。
ところでマリー・アントワネットとルイ16世を断頭台へと追いやった、かの「フランス革命」が起きたのは1789年7月のバスティーユ牢獄の襲撃を発端としてですが、その近因は45億リーブルに及ぶ財政赤字(歳入の9倍!)への政府の無策と、宮廷の浪費に対する国民の怒りの爆発でした。
それに対して、遠因といわれるのが、1783年のアイスランドのラキ火山(Lakagígar)の巨大噴火とグリームスヴォトン(Grímsvötn)火山の1783年から1785年にかけての噴火でした。これらの噴火により、おびただしい量の有毒な火山ガスが放出され、成層圏まで上昇した塵は地球の北半分を覆い、地上に達する日射量を減少させ、北半球に低温化・冷害を起し、世界的な食糧難を引き起こしました。(その当時、時をほぼ同じくして日本では、浅間山の噴火が起こり、天明の大飢饉が起きました。)そしてこれがフランス革命の遠因となったといわれています。
民衆が明日のパンにもことかく窮乏にあえいでいる時に、国民の血税をこうして浪費していたことにより民衆の怒りを招いてしまったのでしょう。
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パヴィヨン・フランセ
Le Pavillon Français
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牧歌的な「村里」
Le Hameau de la Reine
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「ベル・ヴェデール亭」=「音楽のサロン」
Le Belvedere ou Salon de Musique
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「ベル・ヴェデール亭」の内装
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その入口脇にはスフィンクス像が…
神社の狛犬のように一対鎮座していました。
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洞窟 Grotte
途中、不思議な洞窟が…
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岩 Rocher
岩から水が滝のように滴り落ちます
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ブドウ園は実をつけ始めていました
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この村里には大小数々の農家風の建物があります
ビリヤードをする場所、王妃の家、女中の家、
護衛の家など
生活に必要なものを田舎風に作り上げました。
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王妃の家
Maison de la Reine
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La ferme (農家)
ヘルシーな野菜が沢山実っていました。
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大きな並木道をぬけてヴェルサイユ宮殿へ…
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オランジェリー(オレンジの温室)の前の庭園
Orangerie, parc du château de Versailles
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