エンレイソウ 2010 |

ムラサキエンレイソウ

オオバナノエンレイソウ
学名:Trillium camschatcense
北大の校章でもあります。

トリリウム・グランデ・フロラム
学名:Trillium Grandiflorum
日本名:タイリンエンレイソウ
北大植物園 2014年
特別展 『世界のエンレイソウ』
…この再会は記念となりました!
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エンレイソウの思い出
エンレイソウは漢字で、延齢草と書き、おめでたい名前なのですが、実際には有毒植物とのこと。
早春のまだ草木が緑色に萌えだす前、日の光が充分さしこむ明るい林床に群生して、春の到来を知らせてくれる花です。
先日、鷲別(室蘭)岳でこのミヤマエンレイソウの変種といわれる「ムラサキエンレイソウ」を見た時、懐かしい花の写真を思い出しました。それは学生時代、カナダのペンパルから送られてきた絵はがきの花、そして卒業後にカナダのトロントのギフトショップで見た絵葉書の花そのものだったからです。
たしか、それはオンタリオ州の州花であり、英名がTrilliumということだけは印象深く覚えていたのです。Tri-は数字の3を表す接頭辞で3枚の花弁を見ながら、なるほど〜と感心したものです。
その忘れかけていた葉書の花の色合いが鮮やかに蘇ってきたのです。その花はたしかにほんのりと薄紫とピンクの色に染まっていました。
「なるほど、
あの花はこのエンレイソウだったのか…」
後で調べてみると、トロント市のあるオンタリオ州の州花は、Trillium Grandiflorumといい、北米産エンレイソウの代表的な種類で、日本名は大輪延齢草と呼ばれます。北海道産のオオバナノエンレイソウによく似ていますが、更に大きな花を咲かせます。
北海道には、とりわけこのエンレイソウの変種が多く存在し、少なくとも8種類〜10種類ぐらいと言われています。そのうち今年出会ったいくつかを様々な資料から分類してみました。 |

エンレイソウ
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エンレイソウ (延齢草) |

エンレイソウ
子房が黒色のもの
「黒実のエンレイソウ」
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この小豆色のエンレイソウが一般に「エンレイソウ」と呼ばれる種類です。
花弁が無く、がく片に色がついて花の役割をしているのでしょう。
子房が青色、黒色、赤色と三色あり、それぞれ青実のエンレイソウ、黒実のエンレイソウ、赤実のエンレイソウと呼ばれています。
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青実のエンレイソウ
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赤実のエンレイソウ
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(1) ミヤマエンレイソウ(深山延齢草) |

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@雌しべに斑点なし
A雄しべと雌しべの長さは ほぼ同じ
B葯と花糸は同じくらいの長さ
C花弁とがく片はほぼ同じ長さでがく片は先端が鋭く尖る
D横向きに咲く
E草丈は3つのうち比較的小柄な傾向
別名「シロバナエンレイソウ」
純白で本当にきれいです! |
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(白老町、萩乃里センターハウス内の説明から) |
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(2)オオバナノエンレイソウ (大花の延齢草) |

オオバナノエンレイソウ
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@雌しべに黒紫色の斑点があり
A雄しべは雌しべより長いか同じくらい
B葯は雌しべの長さ全体の3/4ぐらい
C花弁はがく片より長い。
共に細長く(3)に比してスリムな印象
D上向きに咲く傾向
E草丈は他の中くらい
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(白老町、萩乃里センターハウス内の説明から) |
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(3)シラオイエンレイソウ (白老延齢草) |

シラオイエンレイソウ
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@雌しべに黒紫色の斑点があり
A雄しべは雌しべより短く、
雌しべが突出している
B葯は雄しべの長さ全体の2/3ぐらい
C花弁はがく片より長い。
共に(2)より長さに比べて、幅が広く(1)(2)に
比べ力強い印象
D横向きに咲く傾向
E草丈は最も大きい傾向
F株立ちの傾向
オオバナノエンレイソウとミヤマエンレイソウの
交雑種。 |
(白老町、萩乃里センターハウス内の説明から) |
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チシマエンレイソウ (千島延齢草) |

チシマエンレイソウ
オオバナノエンレイソウによく似ていますが、
雌しべ全体が黒紫色に染まっています。
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チシマエンレイソウ
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ムラサキエンレイソウ |

ムラサキエンレイソウ
ミヤマエンレイソウの変種とも言われています。
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ムラサキエンレイソウ
最初は、「新種発見!」…と思い、 胸をときめかせたのですが…残念!
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トイシノエンレイソウ
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コジマエンレイソウ
室蘭や函館で見られます
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