サロベツ原生花園 June 2013
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エゾカンゾウ 蝦夷甘草
この展望台の周りには
朱鷺草やカキツバタも沢山咲いていました

木道が完備されて・・・
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ついに憧れのサロベツ原生花園に行くことができました。ラムサール条約に登録された保護区であり、「利尻礼文サロベツ国立公園」として利尻礼文と共に日本の北限にあたる自然の宝庫です。
二年前に利尻礼文島を訪れた時、最北限のスコトン岬には行きましたが、このサロベツ原野は特急列車で通り過ぎただけでした。その時以来,
近いうちにこの原生花園を訪れることを夢見ていました。今回は、この山吹色のエゾカンゾウの花が終わらないうちに、野鳥の姿と共に湿原の花々を鑑賞することが目的でした。
初めてツメナガセキレイや、ビンズイに出会いました。また逆光の為、姿を撮影はできませんでしたが、かなり近くのこんもりした低木の樹々に止まり、美しい声でさえずるシマアオジの声と姿を確認することができました。このシマアオジのことは、この現地に着くまで知りませんでしたが、全国から野鳥愛好家やカメラマンが大きな機材を持ち込んで、早朝から撮影に集まるほど、ファンの多い鳥だということを知りました。
またここでは、とりわけノビタキのカップルが子育てに励み、様々な虫を捕まえている姿を捉えることができました。
日焼け予防には苦労しましたが、草原を吹き抜ける心地良い風を受けながら、鳥のさえずりに耳を傾け、初めて出会う野生ランの「トキソウ」などに心ときめかすひと時を過ごすことができました。
日中は霞んでいてよく見えなかった利尻富士の姿を、美しい夕日とともに拝むことができ、本当に満足な旅でした。
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トキソウ 朱鷺草
初めての出会いに感激!! |

ツメナガセキレイ 爪長鶺鴒
スズメ目 セキレイ科
なんとか一枚を撮ることができました
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ノビタキ 野鶲♂
スズメ目 ツグミ科
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ワタスゲの白い綿帽子が一面に・・・
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オオジュリン 大寿林♂
スズメ目 ホオジロ科
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ノビタキ♂ 野鶲
スズメ目 ツグミ科
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ツルコケモモ 蔓苔桃
この花も初対面でした!
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カキツバタ
展望台の周辺にも群生しています
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ビンズイ 便追
スズメ目 セキレイ科
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ノビタキのママも必死で虫を捉えます
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ノビタキ ♀
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偶然捉えた「飛び出し」シーン
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大きなバッタ(?)を丸のみ
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利尻富士とサンセット
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とってもダンディなノビタキ君です
ジブリの映画『耳をすませば』に出てくる
猫の人形:通称「バロン」男爵に
ちょっと似ているような・・・
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アオジ 青鵐
スズメ目 ホオジロ科
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ノビタキの子育て、初めての朱鷺草、ビンズイや爪長セキレイなどなど・・・様々な出会いがあった今回の旅。もうじき豊富駅行きのバスが来ようとする時間でしたが心残りがありました。もし、この最後の瞬間にでも、あの多くの人たちが会いたいと願っていた「シマアオジ」に、出会えたら・・・と。
そして、いよいよバスの時間があと2分後に迫った時、一羽の鳥がすぐ目の前の電線に飛んできて止まったのです。「もしや・・・???」と、はやる心で見つめたその黄色っぽい姿は、あの「シマアオジ」に違いない。・・・そう思うや否や、カメラを持つ手が震えてきました。そして数ショット撮っているうちにバスがとうとう到着しました。
バスに乗り込みながら、「こうして心から願えば、本当に奇跡は起こるんだ!!」・・・と確信した私は、本当に感動で胸が高鳴りました。
ところが徐々に遠くなるサロベツの湿原を見送ってカメラに写った最後の写真をよくよく見てみると、それは、普段見慣れた普通の「アオジ」でした。なんだか「狐につままれた感じ」で、しばらく私はぼ~っとしたままこの写真を見つめていました。そして、やはりがっかりするのはやめようと決意しました。
「シマアオジ」であろうと「ごく普通のアオジ」であろうとアオジはアオジ。それほど希少価値が高くないからといって、がっかりすることはないと心に決めました。
どちらにせよこのアオジは「サロベツの特別のアオジ」であり、最後の瞬間に私に「フェアウェル」をするためにわざわざ来てくれたのだと思います。この可愛い瞳を見てください。やはり、願えば夢は叶うのです。きっと・・・。
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