

小さな小魚を咥えたママ鳥…得意げです!

成長した2羽の子供たちがママ鳥を
守るように囲んで、かばい、警戒しているよう…?
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夏になると、沢山の観光客が押し寄せる「大沼国定公園」通称、「大沼・小沼」。
ここには、様々な鳥たちが季節ごとに渡ってきます。そして、四季を通してここに滞在する留鳥も沢山います。
ここで良く見かけるとても小さな「カイツブリ」は、日本産カイツブリの中では最小で、成鳥で26cmですから、スズメの約2倍程度の大きさです。
夏鳥として、冬には暖かい地方に渡っていきますが、不凍水域ではまれに越冬すると言われます。ここ大沼と小沼の間には、「セバット」と呼ばれる真冬でも凍らないエリアがあり、白鳥の越冬地域として、観光名所にもなっています。それ故にか、ここのカイツブリたちも越冬しているのかもしれません。
この美しいスイレンの花が群生するあたりには、時々、カイツブリが顔を出します。そしてよく観察すると、可愛い3羽の子供たちが、ママ鳥の周りで群れていました。ところが次に訪れた時、様子が変なことに気づきました。
真ん中にいるのは、確かにママ鳥らしいのですが、何かを抱えているようなしぐさで、2羽の成長した子供たちが、その左右を囲み、かばっているように見えました。そして真ん中にママを挟むようにしながら、一緒に連れだって沖の方に静かに遠ざかっていくのが見えたのです。なんだか、とてもその様子が気になって仕方がありませんでした。
カイツブリの幼鳥は、小さいうちは、白黒の縞々模様ですが、大きくなるに従い、その縞模様が薄くなってきます。その縞々の小さな赤ちゃんを、ママ鳥は背中に乗せて移動したりするのですが、その様子が、本当に愛らしいのです。
この時に見た子供たちは既に人間で言えば、10代のティーンエージャーと言ったところ。具合の悪いママのことは、僕たちが守るんだい…とでも言わんばかりに、ママを守っているように見えました。ひょっとしたら負傷でもしているのかしら?とか、もう1羽の子が具合が悪くて、その子をかばうように抱えているのかしら?…などと気になってしまう私でした。
ところが、しばらくしてまた訪ねてみると、相変わらず、ママは元気に3羽の子を引き連れて、水中もぐりの術や、小魚採りを元気に教えている最中でした。心配しすぎて損をしたような、でも、その元気な姿が嬉しくてたまりませんでした。
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