地球岬 May 2010 |


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母なる地球、母なる岬・・・ |
室蘭市の「母恋(ぼこい)駅」からまっすぐ南に
進み、山の斜面を登っていくと、『地球岬』に辿り
つきます。
『地球岬」…初めてこの名を聞いた時、なんて
素敵な響きだろうと思いました。ほどなくしてそれは
アイヌ語の「ポロ・チケップ」(親である断崖という
意味)が、チケウエからチキウ、そしてチキュウと
転化し、地球岬という当て字が使われたのだと
知りました。
でも、ここの展望台に立ってパノラマに広がる
水平線を見渡すと、ゆるやかにカーブを描くその
海原はたしかに地球が丸いことを教えてくれて
います。
そしてこの地球岬は「北海道の自然100選」で
1位となった北海道を代表する景勝地でもある
そうです。
展望台に至る階段には『母なる地球 母なる岬』
と書いてありますが、
まさに『地球』=『Mother Earth』であり、
地球は全ての生きとし生ける物を生み、育んで
きた母なる存在だな〜と、改めてそのありがたさ
を感じさせられた次第です。
この展望台のすぐ近くには、遊歩道があり、
早春の花々がやさしく風に揺れていました。
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ニリンソウ
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『母なる地球 母なる岬』
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タカネスミレ
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エンレイソウの群落
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地名由来板
「 チャラツナイ 」(茶羅津内)
チャラツナイの語源は、アイヌ語で「チャラルセ・
ナイ」つまり 『滝をなしてサラサラと流れる小川』
という意味で、その施設は 今も・・・にある。
海上に点在する岩の中で一番大きい円錐状を
しているのが、 「ムカル・イソ」(マサカリ岩の意)
と呼ばれるもので、この岩には「天地創造にさいし
コタンカラカムイ(天地創造の神)はクワとマサカリ
と石鎚を使った。全てが終わったのち、これらの
道具を捨てて天に帰った。この道具は腐るにつれ
て魔神や悪い水になったが、マサカリだけは重い
ため魔神にもなりきれず、そのまま岩になって
しまった」というアイヌ伝説がある。
ムカル・イソの下には四角い穴があり、満潮時
には小舟が出入りできることから、和人は
「窓岩」と呼んでいたが、やがて蓬莱門という
どっしりとした名前に変わった。
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不思議なパワーを感じる『断崖』です
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タチツボスミレ
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ツクバネソウ
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エンレイソウ
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蝦夷エンゴサクの白花!
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断崖から見た「ロウソク岩」
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地名由来板
「 マスイチ 」
語源は「マスイチセ・ウミネコの家」という意味で、
東蝦夷日誌にも
『くちばしと水かきが赤き鳥が住む故、名づく』
と記されている。
今でもウミネコやイワツバメの楽園となっており、
マスイチ浜に造形美を誇る奇岩奇石の展望は、
室蘭八景の一つとなっている。
この海岸は清らかな水をたたえた入江だが
人家は無い。
もっとも有史以前には、先住民族が穴居生活を
営んでいたらしく
昭和34年にかなり大きな遺跡が発掘された。
先住民族たちは、この入江を舞台におおらかな
狩猟生活を送っていたのであろう。
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キクザキイチゲ
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絶壁に咲くキジムシロ
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