花と光と風と…
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藻岩山    2021  Spring





5月のエゾリス











藻岩山への登山コースは「慈啓会病院前コース」「旭山記念公園コース」「スキー場コース」「小林峠コース」「北の沢コース」の5つがあるとされています。
今回は、まだ登ったことのない「小林峠コース」とその頂上途中にある「T6分岐」という場所を目指しました。そこには私がどうしても出会いたかったスミレがあると聞いたからです。そしてついに、3種の初対面のスミレに出会うことができました!
その3種とは、アイヌタチツボスミレ、ケタチツボスミレ、エイザンスミレ…です。

しばらく前に、アイヌタチツボスミレという種の存在を知りましたが、道南、函館界隈ではその目撃情報は得られませんでした。今回は、小林峠にあるという情報を得て、ピンポイントで狙いました。ケタチツボスミレも情報通り、T6分岐点の側に群生していました。本当に嬉しかったです。

そしてまさに期せずして、この北海道で、エイザンスミレの自生種に出会えたのです。おそらく初情報ではないでしょうか!?
どんなに調べても、青森県が北限と出てきます。でも確かに、他のスミレ等と共に登山道の斜面にその華やかなピンク色の花冠を数個つけて咲いていました。それもたった一カ所だけ…。人為的に誰かがわざわざこの場所に持ってきて植えたとは思われません。とても不思議な気がしました。

この藻岩山には2012年にも登っています。

     藻岩山の春 2012
 




キケマン  (黄華鬘)







のどかな春の登山道







 
 




シラネアオイ  (白根葵)







 




イワハタザオ
 




ヒトリシズカ  (一人静)







 




フデリンドウ  (筆竜胆)


 




アイヌタチツボスミレ (アイヌ立坪菫)
学名:Viola sacchalinensis

学名に、ロシア極東のサハリンの名が…
種小名 sacchalinensis はサハリン (樺太) に由来し
産地を表します



 




アイヌタチツボスミレ

側弁基部に毛がある

アポイ岳には、塩基性の岩の影響を受けた
アポイタチツボスミレ
があります
 




エイザンスミレ

葉は深く切れ込んで複葉になり
一見5小葉に見えるが,じつはまず3分岐して
その裂片がそれぞれ分岐している

実は、過去に、高尾山や
宮沢賢治ゆかりの花巻温泉でも見かけています

 



エイザンスミレ
学名:Viola eizanensis Makino

種小名のeizanensisは比叡山を意味し
和名は比叡山に生育するスミレであることに由来

北限は青森県とされています

 




ケタチツボスミレ
学名:Viola grypoceras f.pubescens


タチツボスミレの変種で、花柄、葉、茎に白い毛が
密生しているのが特徴

 




ケタチツボスミレ

 




T6分岐点

←旭山記念公園          小林峠→



 




ヒメイチゲ







 




ミヤマスミレ  (深山菫)

学名:Viola selkirkii Pursh ex Goldie





 












センボンヤリ   (千本槍)
学名:Leibnitzia anandria
別名、ムラサキタンポポ
 
 




エンレイソウ  (延齢草)
シュロソウ科エンレイソウ属
学名:Trillium smallii

旭山記念公園コースに見られる
がく片だけのエンレイソウは
花弁はなくとも、ガクが肉厚、大型で
株立ち、葉にも勢いがあり
交雑種かなと感じます
 




ミミナグサ (耳菜草)
ナデシコ科ミミナグサ属
学名:Cerastium holosteoides var. hallaisanense






 




ツルリンドウ  (蔓竜胆)
リンドウ科ツルリンドウ属
学名:Tripterospermum japonicum